こんにちは!MLBメガネです。
7月12日(日本時間13日)に開催されるホームランダービーの参加選手が出そろいました。
大谷翔平選手をはじめ,MLBを代表するスラッガーたちが一堂に会します。
本記事では,ホームランダービーを制するために重要となるいくつかのスタッツに注目し,大谷選手の優勝の可能性について考えていきます。
目次
結論
まず初めに結論から。
大谷翔平選手の優勝の確立は,,
ズバリ,80% !!
いくつかのデータを比較してみた結果,大谷選手に有利な点が多々見つかりました。
以下では,ホームランダービーのルール,出場選手を紹介し,データに基づいて大谷選手優勝へのカギを探っていきます。
ホームランダービーとは?
ホームランダービーは1985年から行われており,オールスターゲームの前夜に行われるイベントです。
近年は出場8選手によるトーナメント方式がとられており,制限時間以内により多くのホームランを放った選手が勝利となります。
ルール
今年のホームランダービーのルールがこちら(2019年から若干の変更があります)
- 制限時間 :3分(1回戦,準決勝)→ 2分(決勝)
- タイムアウト :45秒(1ラウンド1回)
- ボーナスタイム:30秒(デフォルト)+30秒(475ft以上のホームラン1本で獲得可能)
ざっくり言うと,3分間(決勝は2分間)でより多くのホームランを打ったほうが勝ちというルールです。
45秒のタイムアウトは制限時間のうちに1度,好きなタイミングでとることができます。
30秒のボーナスタイムは全参加者に与えられます。
また,時間内に飛距離475ft(約145m)以上の当たりを1本以上出すとさらに30秒のボーナスタイムが与えられます。(ボーナスタイムは最大60秒)
30秒のボーナスタイムは,優勝するうえで必要不可欠な超重要ポイントです。
2018年の決勝戦では,当時ナショナルズ所属のブライス・ハーパー選手がボーナスタイムで逆転優勝を飾りました。
ホームランダービーを制するポイント
制限時間内のホームラン数を競うという特性から,ホームランダービーを制するために必要とされる要素は以下の3つになります。
- バレル率
- 飛距離
- 体力
それぞれについて,大谷選手とその他の出場選手を比べていきましょう。
【要素1】バレル率
バレル率については知らない方も多いかもしれません。
簡単に言うと,打った打球が長打になりやすい打球初速と角度(バレルゾーン)になる確率という意味です。
バレルゾーンの定義は以下の画像の通りになります。(MLB公式HPより引用)
図の赤く塗られた領域がバレルゾーンを表します。
打球初速は最低でも98mph(157.7km/h)が必要で,初速が速いほど角度の許容範囲も増えていきます。
バレル率が高いほど打った打球がホームランになりやすい,つまりダービーに有利ということになります。
それではこのバレル率について今シーズンの出場選手の成績を比べてみます。(7月7日現在:インプレーとなった打球を対象)(データはStatCastより引用)
- 大谷翔平 :25.9% (MLB1位)
- ジョーイ・ギャロ :19.4% (MLB5位)
- ピート・アロンゾ :15.7% (MLB13位)
- サルバドール・ペレス:14.1% (MLB20位)
- マット・オルソン :13.9% (MLB22位)
- トレイ・マンシーニ :12.8% (MLB25位)
- ホアン・ソト :10.8% (MLB45位)
- トレバー・ストーリー:9.1% (MLB68位)
いずれの選手もMLBの中では上位の数字を残していますが,やはり大谷選手の数字はダントツのMLBトップです。
レンジャーズのギャロ選手もここ最近ホームランを量産しており,強力なライバルになってきそうです。
【要素2】飛距離
ボーナスタイム30秒を獲得することはホームランダービーで勝つために必須条件となります。
そのためには飛距離475ft以上の当たりを複数出す必要があります。
出場選手のホームランの平均飛距離のデータは以下の通りです。(7月7日現在)(データはStatCastより引用)
- トレバー・ストーリー:419ft (MLB4位)
- ジョーイ・ギャロ :416ft (MLB10位)
- 大谷翔平 :415ft (MLB13位)
- ピート・アロンゾ :411ft (MLB26位)
- トレイ・マンシーニ :407ft (MLB38位)
- マット・オルソン :406ft (MLB42位)
- ホアン・ソト :404ft (MLB54位)
- サルバドール・ペレス:399ft (MLB78位)
ここでも大谷選手とギャロ選手が上位に入っています。
一方,ストーリー選手の数字には注意が必要です。
ストーリー選手の所属するロッキーズの本拠地・クアーズフィールドは,標高約1600mの高地にあり,
打球がほかの球場と比べて+10%近く飛ぶことで有名なのです。
下の動画はストーリー選手がクアーズフィールドで放った505ft (154m!!) のホームランです。
ちなみに,今回のホームランダービーの開催地もこのクアーズフィールドです。
大谷選手にとってはボーナスタイムの獲得はそれほど難しくなさそうです。
【要素3】体力
ホームランダービーを制するためには,トータルで50~60本,あるいはそれ以上の柵越えを打たなければなりません。
さらに標高1600mの高地で開催されることを考慮すると,体力の消耗は非常に激しいものとなります。
出場選手の年齢を見てみましょう。(7月7日現在)
- ホアン・ソト :22歳
- ピート・アロンゾ :26歳
- 大谷翔平 :27歳
- ジョーイ・ギャロ :27歳
- マット・オルソン :27歳
- トレバー・ストーリー:28歳
- トレイ・マンシーニ :29歳
- サルバドール・ペレス:31歳
ソト選手が圧倒的に若いですが,その他は年齢にあまり差はありません。
しかし,体力面で大谷選手に圧倒的に有利な点があります。
それは,常に後攻であること
大谷選手は第1シードでの出場となります。(シードはレギュラーシーズンのホームラン数により決定)
したがって常に後攻で戦うことができるので,相手より1本でも上回った時点で勝利となります。
制限時間の全てを使う必要がないので,体力を温存できる可能性が非常に高いです。
前回の2019年はゲレーロJr選手が準決勝までで69本と大暴れしましたが,最終的には決勝で22本どまりとなり敗れてしましました。
決勝までいかに省エネで進めるかがダービー制覇には非常に重要となってきます。
大谷翔平のライバルは?
ここからは大谷選手の以外で優勝を狙える選手について紹介していきます。
ホアン・ソト(ワシントン・ナショナルズ)
ナショナルズの若き主砲・ソト選手は初戦で大谷選手と対戦します。
たぐい稀なパワーと広角に打ち分ける技術を持った天才バッターです。
初戦ということもあり,大谷選手にとって最も強力なライバルになると予想されます。
ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)
チャンピオンとなった前回に続いて出場することになったアロンゾ選手。
今シーズンのホームラン数はそれほど多くないものの,大谷・ギャロ両選手に次ぐバレル率を誇ります。
何より前回の優勝経験が大きな自信となって今年も躍動する可能性があります。
大谷選手とは準決勝で対決の可能性がありますが,初戦は先攻ですので体力面で大谷選手がやや有利になりそうです。
ジョーイ・ギャロ(テキサス・レンジャーズ)
大谷選手の最大のライバルとなるであろう,ギャロ選手はここまでバレル率,飛距離ともにトップクラスの数字を残しています。
しかも7月に入り調子はうなぎ登りで,ホームラン量産体制に入ったままダービーに臨んできます。
決勝まで対戦する可能性はありませんが,もし大谷選手とギャロ選手の決勝戦となれば,目の離せない激戦となること間違いなしです。
大谷翔平は優勝できる?
ここまでホームランダービーに関連する数字と,有力なライバルについて紹介してきました。
最後に大谷選手の優勝の可能性についてまとめます。
まず,
数字面では大谷選手が優勝候補筆頭である。
これはこれまでに紹介した通りで,圧倒的なバレル率は間違いなくホームランダービーに有利な点となります。
次に,
高地クアーズフィールドでの開催
打球が伸びやすいクアーズフィールドは,大谷選手にとって非常に楽にホームランが打てる環境です。打球を上げさえすれば柵越えは容易いでしょう。
最後に,
体力面でも大谷選手が有利
第1シードの特権である後攻をすべての対戦で獲得できるため,体力を温存できます。
以上の点から,大谷選手優勝の可能性は80%は堅いと予想します。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は2021年のホームランダービーについて,出場選手のデータを紹介したうえで大谷選手の優勝の可能性について考えました。
日本人初のホームランダービー優勝の可能性はとても高いと思います。絶対に見逃せないですね!
- ホームランダービーで重要な3要素(バレル率・飛距離・体力)
- バレル率は大谷選手が圧倒的1位
- 高地の球場でさらに大谷選手に追い風
- 後攻で体力を温存し,決勝まで進めれば優勝は堅い!
最後までお読みいただきありがとうございました。
See ya!